タムロンModel47A 「AF70-210mm F4(IF)」

ゴールデンウィークの写真は一休みさせていただきまして、ちょっとレンズの話題を書いてみます。
以前より話題にしておりましたタムロンのレンズ単体でAFが可能になるというModel47Aです。
ちょっと珍しいレンズだと思います。
先だってオークションで入手いたしまして動作だけテストしてみました。

このレンズの存在自体は高校生の頃から知っていました。
当時、まだ怒濤の夏休みバイトをこなす以前のことで、使っているカメラは父親譲りのニコン「Nikomat-FT」とニッコール50mm、F2.0とニッコール105mm、F2.5でした。
一眼レフもAF化され、ミノルタα7000/5000/9000やキヤノンEOS650/620、ニコンF-501などの最初期第1世代のカメラ群から第2世代に移りつつあった頃です。
ミノルタからはα7700i、キヤノンからはEOS630、ニコンからはF-801AFと旗艦F4が続々とリリースされてきました。
そんな折り、格好つけたい高校生としてはNikomat-FTはあまりにも小さい存在だったのです。
何としてもAFを・・・、そう思っていた毎日でした。
今ならNikomat-FT最高なんですけれど、当時は最新テクノロジのかたまりのカメラの方が良い写真が撮れる気がしていたのでした。
動体予測に分割測光、それらが搭載されているだけで良い写真になるような錯覚を抱いていたのでした。
腕のせいではなく、機材のせいにしたい中二病ですね。
そんな頃にタムロンからつけるだけでAFになるレンズが発売されている、と聞いたのです。
しかもマウント交換式でいろんなメーカのカメラに取り付けることができるらしい。
(言うまでもなくアダプトール2マウントのことですね)
これはすごい、これさえあればNikomat-FTでもAFになるっ!!
そう思ってカメラ屋さんへ見に行きました。

ショーケースから出てきたのは・・・凄まじくゴッツいレンズ・・・。
それを試させてもらったわけですが、これがまた重たいのなんの・・・。
そして、AFはあまりにも遅く、自分でピントを合わせる方がはるかに高速というのはよく分かりました。
「思っていたのと違う・・・」そんな脱力感を胸にカメラ屋さんを後にしました。
そして、決意したのです。
「夏休みにバイトをしまくってカメラ買うぞっ!!」
しかし、高校生でもできるバイトはマクドナルドしかない時代です。
しかも、マクドナルドはトラブル防止のためか学校の担任の許可と保護者の承諾書がないとバイトをさせてもらえませんでした。
親はともかく、担任の許可は得られそうにありませんでしたので、友人と相談して「遠く離れたところでバイトするしか無かろう」ということになったのです。
その友人が見つけてきたのは山小屋の住み込みバイトでした。(^^;
当時は本当にそんなのしかなかったんですよ。
1ヶ月本当に住み込みバイトをして手に入れた10万円・・・時給換算安っ!!!
それでニコンF-801AFを買ったというわけです。

そんなことがあり、タムロンのModel47Aのことはすっかり忘れていたのですが、先日にタムロンSP90mmマクロ、F2.5、Model52BBを入手してからアダプトール2レンズ群に興味が出てきました。
そういえば、あの「つけるだけでAFになるレンズ」、あれもアダプトール2だったなぁ・・・。
そしてオークションを探し回って手に入れました。

Model47Aの詳細はこちら

リンク先にも諸元は載っておりますが、以下にも記載しておきます。

モデル名:47A
マウント:アダプトール2
焦点距離:70-210mm
開放F値:4.0
レンズ構成:11群15枚
最小絞り:22
最短撮影距離:1.5m
ズーム形式:回転式
フィルター径:58mm
フード:89FH
重さ:856g
最大径X全長:74mmx157.5mm
価格:¥64,800
発売時期:1987
製造終了:1989

f0221280_18154833.jpgデカい!


f0221280_18161775.jpgマウント側


f0221280_18164511.jpgAFボタン


前置きが長くなってすみません。
これを撮ったカメラはリコーCaplio-R7です。
(一応、撮ったカメラは書く流儀ですので・・・)

1枚目、比べて置いてあるのはミノルタ製のAマウント(αマウント)レンズ、80-200mm、F4.5-5.6です。
フィルタ径46mmです。
70-210mmのレンズが手元にあれば良かったのですがこの焦点距離のズームがありませんので、似た感じの80-200mmmで比べてみました。
全長の長さが倍です!
諸元表によると全長は157.5mm、重さは856g・・・デカいし重たいですね。

2枚目、マウントはニコンFマウント、Ai連動式を装着してあります。
元々付属していたのはミノルタMDマウントでした、ラッキー!!!
これでミノルタのMF機でも遊べます。(^^)
これがアダプトール2マウントの良いところです。

3枚目、ネーム表示とAFボタンです。
これを押せばレンズが駆動してピントを合わせようとします。

このレンズ、馬鹿でかいだけありまして光学的には結構優れています。
70-210mmのズームですが、完全にインターナルフォーカスで設計されており、ズームをするときも、ピントを合わせるときも全長は変わりません。
もっとも、レンズ内のセンサで測距して、レンズ内のモータで駆動させるわけですからインターナルフォーカスの方が都合が良いのでしょう。

電源は単4電池を3本も使います。
そして、ピントが合うのはものすごく遅いです。
1987年発売のレンズなのに、よく動作可能状態で残っていたものです。
ジーッという音をさせながら駆動し、ピントが合うような位置になると・・・迷走します。(^^;
いやいや、迷走と言うよりも微調整ですな・・・。
そして一丁前に「ピッ!」と音を鳴らしてピントが合ったことを知らせます。
しかし・・・ファインダ上ではどうもピントがずれています。
どうやらレンズ内での測距ですので、カメラのマウント面よりも前よりで測距をしているわけです。
そこからさらにフランジバックの長さをとり、画素面(フィルム面)にくるわけですので、微妙にピントが狂うのではないかと思われます。
この手のレンズ内で測距し、レンズを取り付けるだけでAF化するというコンセプトは非常に独創的で良いアイデアだと思うのですが、徒花でしょうか、後にも先にもこういうレンズはこの1種類だけだったように思います。
AFが完了した後に直接ピントヘリコイドでピントの再調整がMFでできればもっともっと便利だと思うのですが、そういう機構は無し。
MFモードにするにはスイッチを切らなければなりません。
そう思うとコニカミノルタα-7DIGITALのDMF(ダイレクト・マニュアル・フォーカス)機能は秀逸ですね。

アダプトール2マウントですので、ニコンにはAi式機械連動のマウントとなります。
残念ながらニコンD50では非CPUのAiレンズは装着はできるものの露出計が使用不能となります。
このレンズの試写はまだですが、近いうちにアダプトール2→αマウントアダプタを使ってα-7DIGITALで試写してみたいと思います。
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by intellistation-e | 2010-05-08 19:01 | カメラ・レンズ