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Nikomat-EL

こんにちは!

今の今まで放ったらかしにしてありましたNikomat-EL(ニコマートEL)にやっと電池を入れることができました。
これで使うことができます。(^^)

入れる電池は「4LR44」です。
電池のもちが良い「4SR44」という電池でも使えるそうですが、近所のホームセンタにありませんでした。
「4LR44」は型番から察するにボタン型電池の「LR44」が縦に4つ積層になっている形状なんでしょうね。
コーナンにて750円也、高いのか安いのかよく分かりませんが、マイナな電池であることは間違いないですね。

Nikomat-ELの電池室は裏面ではなく、マウント内部にあります。
珍しい設計ですね。
ニコンで初の絞り優先AE、電子シャッタ機でありますので、当時の部品状況から察するに6ボルトでないと露出計が作動しなかったのでしょう。
受光素子はCdS(硫化カドミウム)素子を使っているはずで、これは原理的に作動させるのに電池が必要です。
6ボルトの電圧を安定して供給できる小型の電池で安価なものは当時は4LR44くらいしかなかったものと思われ、電池を装着する場所が非常に問題となったはずです。
色々と考えたあげく、マウント内部に電池室を設ける構造になったのでしょう。
正直、これは知っていないと電池交換すらできないと思われます。(^^;

レンズを取り外し、ミラーアップすると底面にノブが見えます。
このノブを起こすと・・・電池室が開きます。
ここに4LR44を入れて蓋を閉じます。
シャッタ破損に気をつけるくらいで、知っていればどうって事無いのですが・・・。
<写真1枚目>

電池交換後、レンズを取り付けてみます。
このカメラはカニ爪連動式ですのでカニ爪付きのレンズを持ち出しました。
とりあえず・・・Ai改造ニッコール105mm、F2.5です。
露出計連動用のカニ爪は絞り値5.6の位置に取り付けられています。(どのレンズでも同様です)
ですので、絞りを5.6の位置に回して連動ピンと合わせて取り付けます。
<写真2枚目>

そのあと、機械的に開放F値をカメラに教えてあげなければなりません。
電子接点があるカメラですとこんなことはしなくても良いのですが、何しろ30数年前のカメラです。
この操作を通称「ガチャガチャ」とよんでいます。(^^;
まず、レンズ装着後すぐに絞りを最大絞りである32まで回します。
<写真3枚目>

そして今度は返す刀で絞り開放まで回します。
このレンズの場合は2.5ですね。
<写真4枚目>

これで機械的に開放F値の設定が完了しました。
この作業をしておかないとカメラの露出計と絞り環が連動せず、TTL開放測光での絞り優先オートが使えません。
面倒と言えば面倒ですので、この欠点を克服したのがいわゆる「Ai連動式」のレンズであります。
Nikomat-ELの後継であります名機ニコンFEはこのガチャガチャ操作をすることなく、レンズ装着直後からちゃんと絞り優先AEが使用できます。
ニコンFE、手放してしまいましたけれど惜しいことをしたものです。
このNikomat-EL、シャッタユニットは何とコパル製、縦走り金属膜シャッタは当時としては高級品だったと思われます。
最高速度は1/1000、シンクロは1/125です。
1/1000という速度は高速ではありませんが、シンクロの1/125は当時を考えると立派でありましょう。

Nikomat-EL_f0221280_1844452.jpg電池室はマウント内


Nikomat-EL_f0221280_18451942.jpg絞りを5.6の位置にして装着


Nikomat-EL_f0221280_18455950.jpg開放F値の機械設定
装着後、最大絞りまで絞り込む


Nikomat-EL_f0221280_1847231.jpgそのあと絞り開放まで回す
これで機械的に開放F値の設定完了
これをしておかないと開放測光が使えない


撮影したカメラはリコーCaplio-R7です。

これでやっとNikomat-ELが使えるようになりました。
そろそろ庭仕事も嫌やなぁ、子供とゆっくりお出かけしたいものであります。(^^)
by intellistation-e | 2010-06-22 19:13 | カメラ・レンズ